集中力の時間について


昔々、テレビのカップラーメンかの宣伝で「3分間待つのだよ❢」とかいうコマーシャルがあった。コマーシャルは、15秒とか30秒、1分、3分とあって、私が子供達に時間の単位を教えるのに、利用させて貰った。
教室を開設した時に、子供達の集中力が45分ぐらいしか持たない事に気がついて、不思議に思ったのだが、それは、小学校が、子供達のトイレ・タイムのために、50分の授業をしていたからだ・・という説明を学校の先生からして貰った。
ちなみに、大学の時間の単位は100分である。
1時限は100分単位である。
しかし、音楽大学は基本、1単位60分である。
lesson時間が60分だからである。
この違いは時間という単位を身に付けるのに、結構、問題となる。100分という時間を集中するのは、極めて難しいからである。
ちなみついでに、演奏会の演奏時間は、short-concertoとlong-concertoとの時間に分かれる。short-concertoは基本1時間半にencore-programの15分を追加して、1時間45分、long-programでは、2時間に15分程度のencoreをプラスして、2時間15分の演奏時間になる。(以下は、演奏会のprogramの作り方⇒「芦塚先生の部屋」参照)

子供に「集中」という事を教えるのに、「時間」を体で体感し、把握出来るようにしなければならないのだが、それは、先ず、基本となる時間の概念を子供に作ってやらなければならない。
その目標が「3分間」だったのだよ。
オケ練習の時に子供達を後ろ向きに座らせて、目を瞑らせて、よ~い、ドン❢❢で3分経ったら、手を上げさせる。目を瞑っているので、周りの生徒達が手を上げたかどうかが分からない。早い子供では、1分半で手を上げる子供すら出てくる。
3分間というのは、殊の外、長いので、3分間の集中は、おいそれとは出来るものではない。

先ずは、短い時間の単位である、「15秒間」の集中から訓練を始める事にするのだ。

15秒が出来るようになったら、当然次は30秒という単位を習得するのだが、しかし、30秒の次は1分ではない。
あくまでも、段階的に、45秒なのだよ。
そこを飛ばしてはいけない。
と言う事で、徐々に頑張って、何とか子供達に3分間の集中を出来るようにさせるのだ。

オケ練習でも、私の指導下での集中が持続するのでは、子供の学習能力としての集中力としては弱い❢
子供自身が自分の力で、集中出来ているのか?のcheckも必ず必要である。子供が自分でその集中力を発揮出来るようになった時に、その集中力は子供の絶大な能力となる。
だから、集中力の特訓は、オケ練習の最も、需要な要素となるのだよ。


子供達に「集中しろ❢❢」と言って子供達が集中出来ると思っている指導者は、指導をやめた方が良い❢❢